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工務ブログ

2025.08.22
深谷
【豆知識】地縄と数学の関係性
こんにちは!
シンプル工務店 現場監督の深谷です。
今回は、地縄と三平方(ピタゴラス)の
定理の関係をわかりやすく解説していきます!
家を建てるとき、
最初に敷地に縄を張って
建物の位置を示す作業を
「地縄張り」といいます。
更地に白い縄がピンと張られているのを
見たことがある人も多いでしょう。
あれが「ここに家が建ちますよ」という
最初の目印になるんです。
でも実は、この地縄張り、
ただ縄を張ればいいわけではありません。
建物の四隅を正確に直角で出さなければ、
家全体が歪んでしまうんです。
そこで登場するのが、
中学で習った“三平方(ピタゴラス)の定理”
あの公式が、
現場では意外なほど役立つんですよ。
三平方(ピタゴラス)の定理とは?
おさらいをすると、
三平方の定理は「直角三角形の辺の関係」
を表したもの。
公式で言えば、
a² + b² = c²
c=√(a² + b²)
aとbが直角をはさむ2辺、
cが斜辺(対角の辺)です。
中学のときは「何の役に立つんだろう?」
と思った人も多いかもしれませんが、
建築の世界では意外に活用します。
地縄張りで一番大切なのは
「正確な直角を作ること」
もし直角がズレたまま縄を張ってしまうと、
基礎工事の型枠が曲がり、
そのまま家全体が斜めに…。
そんなことになったら大問題です。
そこで三平方の定理の出番。
例えば、
1辺が10mの建物があった とします。
対角の辺の長さをしりたいので、
公式にあてはまると、
対角の辺の長さ=√(10² + 10²)
=14.142(14m14㎝2m)
となります。
つまり、10mの対角の辺が、
14.142(14m14㎝2m)であれば、
建物が直角である事を意味しています。
なぜ重要なのか?
「ちょっとズレてても、
建てちゃえば分からないんじゃない?」
と思うかもしれません。
でも実際には、ほんの数センチの歪みが、
後々の工事に大きな影響を与えます。
- 壁がまっすぐ立たない
- 屋根や床が斜めになる
- 仕上がりで隙間や不具合が出る
こうした問題を未然に防ぐために、
最初の地縄の精度がとても大切なんです。
地縄張りは、家づくりの第一歩。
ここで正確な直角を出すために、
三平方の定理が活躍します。
中学で習った公式が、
こんなところで役に立つなんて
面白いですよね。
次に現場を見かけたら、
「あ、あの直角は
三平方の定理で出してるのかも」
と思ってみると、
ちょっと建築が身近に感じられるはずです。
それでは、また!
深谷